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2013年4月18日

最近2ヶ月の間に3名ほどの初診の患者さまのお母様から頂いた質問について、気になったので述べてみたいと思います。

『子供の場合は、2回矯正しなくてはならないから・・いずれ治療するな 
 ら、大人になってから矯正治療をすればいいのでは?・・・』
 

と言う内容の質問が立て続けにありましたので、当クリニックでの考え方をご説明したいと思います。
当クリニックでは、矯正治療は一生のうち一度だけで済むように治療をしたいと考えています。したがって、患者さまに合った治療内容で計画をお立てしています。

お子さまの治療に特徴として、お体の成長(骨格の成長) 歯列の成長(永久歯への生え替わり)が有ります。
乳歯列から永久歯への生え替わりに時期(乳歯列~混合歯列)を一期治療
永久歯列に生え替わってからの時期(永久歯列)を二期治療 
と治療全体を2段階に分けています。 
もちろん、二期治療の時期にもお体の成長はまだ続いています。

成長・生え替わりには個人差があり、何才だから、何年生だから この治療をしましょう!
と言うことではなく、・・・・

患者さんの状況に合わせて検査診断をしっかり行いその患者さまに適した治療時期・方針を決めて行くことが良い結果に結びつくと考えています。

逆に、ご心配されていて乳歯列が揃う前に初診相談でお連れになるお母様もいらっしゃいます。
 ご安心ください、。 
適切な治療開始時期を見きわめる為に1年に数回の定期健診で状態の変化や治療の必要性、適切な治療開始時期を見極めさせて頂きます。

最近はあまり聞かなくなった質問ですが、
   『早く矯正治療をはじめると歯を抜かずに治療が出来る?』

確かに歯を並べることだけを治療目標にすれば不可能では無いと思います。

その際、歯肉は? 咬み合わせは? 顎の関節は? お顔立ち(顔貌)は? 術後の安定は?
 これらの治療ゴールを良い状態に出来るかは疑問が残ります。


(ロスフィロソフィーの矯正治療は歯を並べることのみを治療ゴールとは考えていません。)

ロスフィロソフィーの治療ゴールは
①審美的な歯並び(綺麗な歯列)
②機能的なかみ合わせ(顎の関節の事をしっかり考え十分に考慮した咬み合わせ)
③歯肉の健康
④顔貌の審美性(お顔立ちの美しさ・機能)
⑤術後の安定(以上の4つのゴールがバランス良く達成できると治療後の安定に繋がります)

早期に第一段階の治療を行った方が良い例として
①後になると更に治療が難しくなり治療法の選択肢が少なくなる場合
②放置しておくと咀嚼・特に顎の関節に大きな負担を与えてします場合
③歯の摩耗(咬耗)や歯肉に負担や傷害が起きている或いは予測される場合
等です。

咬み合わせが不安定なケースを例に取ってみましょう。

以下の写真は治療前(Before) 治療中又は一期治療後(After)です。

Case1オープンバイト
来院のきっかけは永久歯の生える隙間が足りないでした。

しかしこの患者さまの場合、現時点で優先される事は、八重歯の生える隙間を確保する事ではなく、もっと優先すべき事がありました。 二期治療で八重歯については綺麗に治ります。ご安心ください。
さて優先すべき問題、オープンバイトは臼歯のすりへりや、顎関節に過度な負担がかかる事が多い状況です。

このケースは、すでに顎の関節に問題を起こしていました。
(関節円板転位:顎の関節内のクッションの役目をしている軟骨がずれていて関節の動きにの影響を与えている)が見つかったため、矯正治療を始める前にスプリント療法で顎関節を安定化させた後、短期間矯正装置を装着しオープンバイトを改善しました。
二期治療で八重歯等歯並びを整える治療を開始します。


Case2 咬み合わせが不安定
奥歯の咬み合せが上下の臼歯に関係にずれている場合、上下の歯の正中はずれ正面から見た顔も下顎が横にずれてしまいます。

上顎の歯列弓の大きさと下顎の歯列弓の大きさとの調和がとれていないと下顎がて閉じようとしたとき、下顎自体が歯の関係に誘導されて横にずれることがあります。
この様なケースはさらに最近わかってきたこ戸ですが、関節円板転位があるとそちらの方に下顎が変位する傾向があります。
いずれにしてもこれら場合は顎関節の負担を軽減し、下顎成長の抑制されないように早めに治療を開始します。

術前で左側上の奥歯が反対の咬み合わせになり下顎が左にずれて歯があってしまいます。
顎の関節にのカクカクとなる症状があり検査の結果、関節円板転位が見つかりました。
スプリント治療で顎の関節の負担を軽減し位置を安定させることが重要です。
顎の位置の安定が図れ負担が軽減したので上の歯列を少し拡大する予定です。


やはり上下の歯の正中(真ん中)ずれているケースです。
顎の関節の問題を起こしています。検査の結果、関節円板転位が見つかりました。
スプリント治療をしながら顎の関節の負担軽減、位置の安定を図り予防処置をしながら生え替わりを管理していきます。
次のステップの二期治療は大幅に楽になります。

今後機会が有れば、色々症例を通してみなさまに情報をお伝えして行きたいと思います。

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ひらの矯正歯科クリニック 院長 平野武弘
ひらの矯正歯科クリニック
院長 平野武弘

【略歴】
鶴見大学歯学部卒業
同大学歯科矯正学教室入局
相模更生病院歯科口腔外科・矯正歯科担当
ひらの矯正歯科クリニック開設
日本矯正歯科学会認定医取得
Roth/Williams2年間コース受講

・Roth Study Club International メンバー
・Roth Williams Study Club Japan
・日本矯正歯科学会
・東京矯正歯科学会
・日本顎変形症学会
・日本顎関節学会